「自分探し」をしてはいけない!4つの理由と「今の自分」との向き合い方

 

自分のやりたいことや自分の方向性が見えなくなった時、自分探しをする人がいらっしゃいます。

場合によっては自分探しの旅に出かける人もいるでしょう。

しかし、自分という存在があなた自身のところにいる以上、他の所を探しても見つかるはずがありません。

この記事では自分探しをしてはいけない4つの理由と今の自分との向き合い方について具体的に解説いたします。

自分の中に自分を見いだせなくなっているのであれば、是非参考にしてください。

「自分探し」とは?

そもそも自分探しとは一体どのようなことなのでしょうか?

一般論的な定義になりますが、自分の夢や目標、進むべき方向性、やりたいこと、しっくりくる自分を探すものと考えている人が多いです。

今の自分に夢や目標がない人が、それらを見つけようと探してみたり、進むべき方向性や、やりたいことがわからない人がそれらを模索してみたり理想の自分と今の自分とのギャップ感じている人が理想の自分を追い求めるなど、さまざまなケースで自分を探している人がいらっしゃるのです。

脳科学や心理学的な意味合いで、本来的な自分探しの意味は後ほど紹介いたしますが本来的な自分探しの意味合いをご存知ない人は、まるで暗闇の中を手探りで歩くかのように、ひたすら自分を探し続けてしまうのです。

 なぜ「自分探し」をするのか?4つの理由

では、人はなぜ自分探しをしてしまうのでしょうか?

自分のことである以上、自分の中に解決策があるはずなのに、どうして、わざわざ探さなければならないのでしょうか?

自分探しをする理由は大きく分けると4つあります。

1つ目は「今の自分が受け入れられない」
2つ目は「妄想や逃避の世界で生きている」
3つ目は「理想が高すぎる」
4つ目は「今の自分にダメ出しばかりしてしまう」

という理由です。

これら自分探しをしてしまう理由について詳しく見ていきましょう。

「今の自分」が受け入れられない

自分探しをしてしまう人は、今の自分が受け入れられないという人に多いです。

このような人は「べき論」で考えているきらいがあります。

「本当はこうあるべきなのに、私にはできない」
「もっと自由であるべきなのに、制限の中で生きている」
「向上していうべきなのに、今の自分は情けない」

など、勝手に考えている「べき」に満たない自分を受け入れられないのです。

この「べき」ということは固定観念である場合は多いため、「べき論」を止めるか緩和するだけでも今の自分を受け入れやすくなるでしょう。

また、自分という存在は世界でたった一人のオリジナルな存在です。

それだけでも尊く素晴らしいものなのに、他の誰かや、他の何かと比較をして自分を責めてしまうことがあります。

他とは比較せずに、自分自身が素晴らしい存在であるということを、まずは認めましょう。

「妄想や逃避」の世界で生きている

自分探しをする人の中には、妄想や逃避の世界で生きている人もいらっしゃいます。

妄想の世界の中に自分を置いて、その状況に見合った自分を現実世界の中で探してみたり現実の自分と向き合えないために現実逃避の世界で生きてしまうケースもあるのです。

確かに、理想の自分の状態を妄想していると、その内容は叶いやすくなりますが、科学的な正しいアプローチをしないことには、妄想の世界はすぐ現実の世界に引き戻されてしまいます。

また現実逃避の世界で生きていたとしても、夢が覚めた時と同じように逃避を止めれば、すぐに現実の世界に戻ってしまいます。

コーチングなどの知識がなければ、妄想や逃避の世界で生きていたとしても生産性のない無駄な時間を過ごしてしまうことになります。

理想が高すぎ

理想が高すぎることで自分探しを余儀なくされてしまう人もいらっしゃいます。

今の自分が理想の自分とかけ離れていたり、今の状況や環境が理想の状態とかけ離れている場合には理想にそぐう自分を見つけようと探してしまうのです。

脳科学的には、理想が高いこと自体は問題ありません。

自分の理想はイメージができないほど抽象的なところに置いておくと良いでしょう。

しかし、高い理想に今の自分をそのまま当てはめようとしてもギャップが大きすぎて不具合が生じます。

高い理想から逆算した小さな目標を作り、そこに自分を合わせ込む必要があるでしょう。

そうすればわざわざ自分探しをしなくても一つの道しるべができることになります。

「今の自分」に「ダメ出し」ばかりしてしまう

心理学では自己肯定感という言葉があります。

自己肯定感とは自分が大事な存在だと感じることを指します。

自己肯定感が高いと、さまざまな事柄に意欲を持つことができますので日頃から自己肯定感を高めるようにしなければなりません。

自己肯定感を高めるためには、自分を褒めることが大切です。

小さなことでも自分が成し得たことに対しては「やったー!」とか「さすが自分!」という風に褒めるのです。

また、脳は主語を認識をしないため、他人を褒めるのも効果的です。

他人を褒めると、同時に自分を褒めていることにもなりますので自己肯定感を高めていくことができるでしょう。

しかし、今の自分を受け止めることができない人は自分にダメ出しばかりしてしまいがちです。

まずは「今の自分」を受け止めましょう。

起点を定めない限り、いつまでも、何も始められないので今の自分を受け止めることを起点としてそこから自己肯定感を高めていきましょう。

その手段として「ダメ出しをきっぱりとやめて、褒める習慣」を付けて行くことをおすすめします。

「どうなりたいか」という理想を書き出してみる

自分探しに腐心するよりもロジカルに自分の人生を設計してみましょう。

そのことが本来的な意味での自分探しにつながります。

本来的な自分探しはゴールを定めることがスタートとなります。

どうなりたいのかという理想を書き出してみて目的地(ゴール)を定めましょう。

この時、目的地が近いと、現状維持のバイアスが働いてしまいます。

人間には恒常性維持機能が備わっていますので近いゴールを設定してしまうと脳は「このままでも達成できる」と判断し現場に縛り付けるのです。

自分が変わらなければ、到達できないような遠いところにゴールを置きましょう。

そのゴールから逆算した手前の目標を設定し、それをクリアすることを当面の目標にします。

しかし、手前の目標をクリアしていくと、ゴールが近づいてくるため、また脳は「このままでも達成できる」として、現状維持をさせようとします。

ある程度ゴールが見えてきた段階で、
より高いゴールへとバージョン・アップする必要があります。

このことを繰り返すことによって、最初の自分では見えなかったようなゴールを
いつしか設定して目指して行くことになりますので、これが「本当の自分探し」だといえるでしょう。

自分探しは、現状の自分が探すものではなく未来の自分の姿をゴールとして設定し、ゴールのバージョンアップを繰り返すものなのです。

 3の法則: 「今の自分」ができることを3つ決めて習慣化させる

ゴールを決めてそこから逆算した手前の目標を目指したとしても、挫折してしまうという人も多いです。

そのようなことにならないためには、一体どうすれば良いのでしょうか?

ここでは「3の法則」というものを紹介します。

「3の法則」とは、今の自分ができることを3つ決めて習慣化させることを指します。

その3つを習慣化させるためには

「小さく始めてやってみる」
「継続してみる」
「なんか違うと思えば辞めていい」

「小さくやってみて、都度修正・試行錯誤をする」 ということが大切です。

それぞれの内容を見て行きましょう。

小さく始めてやってみる:3回やる → 3日間続ける

習慣化するためには小さく始めて行ってみることは重要です。
いきなりハードルを高くしてしまうと、心理的負担が高くなり、
結果的に続けられない
ということになってしまうでしょう。

まずは、3回だけやる。それを3日間続けてみる、という風に入り口のハードルを低くすればするほど取っかかりやすくなり、続けやすくなります。

 継続してみる : 3週間、3ヶ月、半年、1年、3年・・・

小さく始めてやってみたら、今度は継続することを考えましょう。

まずは3週間。

次は3カ月、その後は半年、1年、3年という具合に少しずつ継続の目標をクリアしていくと良いでしょう。

万一、途中で挫折しても、続かなかった自分を責めるのではなく、そこからまた3週間という風に続けると良いでしょう。

3日坊主も10回繰り返せば30日になりますから、それぐらい気軽な気持ちで継続していきましょう。

そのうち、やらないと気持ち悪いという感覚が生じます。

この感覚ができたらオッケーだという目安を知っておきましょう。

「なんか違う」と思えば止めていい

とはいえ継続していると違和感を感じる時もあります。

自分の中で、なんか違うと思うこともあるでしょう。

もしも自分の中で違和感を感じたのに、そのまま強引に継続してしまうと自分が求めていない結果になりかねません。

そんな時は止めてしまっても構いません。

止める勇気がない人ほど始める勇気がないので、止めても良いと思えれば、すんなりと始められます。

「止めること自体は悪いことではない」ということを肝に銘じておきましょう。

もちろん「止めた自分」にダメ出しすることは厳禁です。

やってみた自分、挑戦出来た自分を褒めることが大切です。

小さくやってみて、都度修正・試行錯誤する

いきなり大きく行ってしまうと、後に引けなくなる可能性がありますが小さくやってみて大きく育てようとすると、修正や試行錯誤をしやすくなります。

人生はトライ&エラーを繰り返した人ほど、経験値が上がり、英知を蓄えて行くことができますので、まずは小さくやってみましょう。

ポイント
「やったのか (事実)・やらなかったのか(妄想)・やろうとしなかったのか(逃避)」

実際にやってみる時には「やったのか ・やらなかったのか・やろうとしなかったのか」という観点で考えてみましょう。

具体的な取り組みの場合には、このようなことを考えなくても、行動が明瞭となりますが自分探しという「人生のテーマ」では指針がぼやけてしまうため
行動にラベリングをしていく必要があります。

「やった」というのは事実、「やらなかった」のは妄想、「やろうとしなかった」のは逃避。

という風にラベリングをすると、思考と行動がリンクしやすくなります。

ぜひ、このポイントを押さえておきましょう。

 自分探し症候群

「今の自分(起点)」を定めない限り、なりたい自分や、あなたの思う「幸せ」という終点は見つかりません。

電車に乗る時に、最寄りの駅の改札に入らなければ、いつまでも電車に乗れないのと同じです。

これは逆もまたしかりで、終点を定めない場合にも、どの電車に乗れば良いか分からなくなります。

今の自分を定め、ゴールを決めるということがとても重要となるでしょう。

起点や終点を設定出来ないと何も始まらないため、本当の自分を探す行為は無意味となってしまいます。

探すのではなく、やってみる事を明確にし、挑戦することで、まだ新しい知らない自分に気付きがあるかもしれません。

その行動と気づきを得るために、いち早く起点と終点を決めましょう。

起点はどんな自分でも受け入れ、終点は制限のない理想の自分にすると良いです。

そうすると、終点から起点まで逆算した、なんとなくのアウトラインが見えてきますので、あとはそのアウトラインに沿って進むだけです。

このようなロジックなくして、ただやみくもに自分探しをしても青い鳥を探すのと同じになります。

青い鳥はどこにもいません。

自分」が青い鳥なんだということを知りましょう。

まとめ

自分探しは、今の自分が受け入れられない人、妄想や逃避の世界で生きている人、理想が高すぎる人、今の自分にダメ出しばかりしてしまう人に多い傾向です。

しかし、いくら自分探しをしてみても本当の自分を見つけることは難しいでしょう。

「どうなりたいか」という理想を書き出して、ゴールを決め、「今の自分」ができることを習慣化させることが大切です。

そして、起点から終点までの道のりを「行動」という形で、ひたすら歩み続けましょう。

どちらまで進んだ段階で、また新たなゴールを設定し、またひたすら進みましょう。

これを繰り返すことが脳科学的な意味合いでの本当の自分探しとなります。

青い鳥を追いかけるのをやめ、早速今日から実践してみましょう。

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