コーチングの具体例│明日からすぐ使えます

「コーチングの具体例を知りたい!」
「具体的な事例をもとに勉強したい!」
こんなお悩みを抱えている方もいるでしょう。
コーチングの具体例を知るためには、全体の流れを確認しながら、実際の初回セッションの流れを確認すると効率的です。
当記事では、誰でも実践できるコーチングの流れを具体例を交えながら解説します。
目次
コーチングの具体例1.全体の流れを確認する
コーチングのセッションを知るためには、全体の流れを一度ざっくりと確認してみましょう。
- クライアントと契約する
- クライアントの目標を決める
- 次回セッションの予定を決める
- 目標が達成できているかを確認する
このような流れで毎回のコーチングが進んでいくのが基本です。
もちろん、この中にクライアントが抱えている悩みを一緒に解決したり、課題解決をコーチ自身が行ったりすることもあるでしょう。
より詳しくセッションの流れを知りたい方は次の記事を参考にしてみてください。
コーチングの具体例2.コーチングとティーチングの違いを知る
セッション全体の流れを確認したところで、セッションをスタートする前にコーチングとティーチングの違いを知っておきましょう。
というのも、コーチとなったからには、コーチングすべきところとティーチングすべきところを明確に分ける必要があるからです。
簡単にコーチングすべきところとティーチングすべきところを区分しておくと、次のとおりです。
- コーチング:クライアント自身の心が重要な箇所
- ティーチング:コーチがクライアントの課題解決をする箇所
それぞれを確認していきましょう。
コーチングは答えをクライアントが出す
コーチングとは「相手の心の中にある答えを引き出す」という前提で、対話を行っていくものです。
答えを誘導するのではなく、クライアントが何を考え・どう生きていきたいかなどの抽象的な考えから、期限を決めて何をするのかといった具体的な目標設定も引き出します。
たとえば、「あなたはこれからどうしたらいいですか?」とオープンクエスチョンを投げかけ、さまざまな考えを引き出すのがコーチングの手法です。
このようにコーチングは答えが決まっていなかったり、自分自身が目標を決めなければならなかったりするときに役立つ手法といえるでしょう。
コーチングのメリットとデメリットを知る
コーチングというと理想的な指導手法のように聞こえますが、もちろんメリット・デメリットが存在する点にも注意しましょう。
コーチングのメリット
コーチングのメリットをまとめると次のとおりです。
- クライアントが本当に求めていることを知れる
- 内発的動機につながるため、モチベーションが持続しやすい
- クライアントに自走力が身につく
コーチングはクライアントが本当に求めていることを深堀りして知っていく手法なので、濃密なコミュニケーションが取れます。
また「10万円あげるから頑張ろう」といった外発的動機付けとは違い、コーチングは「自分の本当にしたいことはなんだろう…」と内発的動機付けを行うためモチベーションが持続しやすいのが特徴です。
これらのメリットをまとめると総じて「自走力(自分で考え動く力)」がコーチングを通してクライアントに身についていきます。
コーチングのデメリット
逆にコーチングのデメリットは次のとおりです。
- コーチングする側にスキルがないと価値を発揮できない
- クライアントによっては成果が出るまでに時間がかかる
コーチングは人の心に寄り添う形でセッションを行っていくので、コーチ側には非常に高い人間力やスキルが必要とされます。
人間力やスキルと一口にいっても、信頼される力や安心させる力、そもそものコーチングスキルなどの人間としての総合力が試されるものだと考えておきましょう。
またクライアントによっては、自分自身の胸の内をきちんと考えたことがなく、なかなかさらけ出せない方もいらっしゃるでしょう。
しかし、自分の胸の内をさらけ出せないのに、すぐに成果を出したいというニーズがあると、途中で契約が打ち切られてしまうこともあるので、コーチは時間と成果に常に追われてしまう可能性があります。
ティーチングは答えを先生が出す
ティーチングはティーチャーという言葉があるように、人に物事を正確に教える手法です。
1対1やその他複数のクライアントに対して教授を行います。
ティーチングをするとクライアントの課題に対してスピーディーに答えや成果を出せるようになります。
コーチングと違い対話は基本的に行われず、一方通行となりやすいのが特徴です。
ティーチングのメリットとデメリットを知る
コーチングと同様に、ティーチングのメリットとデメリットを確認していきましょう。
ティーチングのメリット
ティーチングのメリットをまとめると次のとおりです。
- クライアントが望む答えを提示できる
- 素早く結果を出せる
- 信頼獲得につながる
ある特定分野に突出した知識や経験を持っていると、クライアントが望む答えを直接提示したり、素早く結果につながる指導を行えたりします。
これはそのままコーチの信頼につながり、その後のリピート契約にもスムーズに進むようになるでしょう。
ティーチングのデメリット
逆にティーチングのデメリットは次のとおりです。
- クライアントが指示待ちになりがち
- 一方的な指導になるのでモチベーションが下がりやすい
- 素早い結果を残せないとその後の指導が難航する
ティーチングは一方通行のコミュニケーションになりがちなので、クライアントが指示待ちになってしまったり、ある意味強制的に知識を教えることになるので、モチベーションが持続しなかったりします。
また、コーチ側にスキルがないとクライアント側は不審に思い、リピートにつながらなかったり、成果が出なかったりします。
こうなると今後も成果を出せずに契約が打ち切られてしまうので注意が必要です。
コーチング中にもティーチングは行ってもいい
ここまでコーチングとティーチングの違いをお伝えしてきましたが、コーチングを行おうとする方は、ティーチングを行ってはいけないと勘違いしがちです。
「コーチングをしているんだから、コーチングだけで成果を出してあげなくちゃ」というような思い込みがあると、クライアント側のニーズと合致せずに契約が途中終了することもあります。
ですから、考え方を変えて、適切なタイミングでコーチングとティーチングを使い分けていきましょう。
たとえば、最初にティーチングを行って圧倒的な成果をクライアント側が出し、その後コーチングを行うといった導線であれば、そもそも信頼がある上でコーチングができるので、さらに成果を出しやすくなるはずです。
では、どのようにティーチングとコーチングを切り替えるのかを解説していきます。
コーチングの具体例3.ケーススタディ
それではケーススタディとして、ティーチングを行ったほうがいい事例とコーチングを行ったほうがいい事例を確認していきましょう。
ティーチングを行ったほうがいい事例
ティーチングを行ったほうがいい事例は、クライアントが明確な課題を持っているときです。
具体的にはダイエットや減量を行うコーチングの事例を想定してみましょう。
クライアント「8月までに水着を着てもボディラインが綺麗に見えるようにしたいんです!」
このように初回セッションで明確な課題をクライアント側から提示されたとしましょう。
- コーチA「では、痩せるとどんな自分になっていますか?」
- コーチB「では、まず食事内容と運動量を聞きながら、適切なダイエット法を教えますね」
この両者だとクライアントはどちらを選ぶでしょうか?
明確な課題意識を持っているクライアントであれば、コーチBを選びますよね。
となると、この場合には「教える」といった言葉を使っているティーチングが適切な方法であることがうかがえます。
コーチングを行ったほうがいい事例
同様にしてコーチングを行ったほうがいい事例を考えてみましょう。
クライアント「ただ綺麗になりたいという思いはあるんですが、ダイエットするモチベーションが湧きません」
このように初回セッションでモチベーションに関する質問をされたとしましょう。
- コーチA「では、痩せるとどんな自分になっていますか?」
- コーチB「では、まず食事内容と運動量を聞きながら、適切なダイエット法を教えますね」
先ほどと同様の質問をしていますが、クライアントからの質問について明確に解決に導こうとしているのは、コーチAとなりました。
このようにクライアント自身が「どうなりたいか」や「どうしたいか」を悩んでいるときにはコーチング技術を使うのが適切です。
コーチングの具体例4.初回セッションのロープレ
ここまでコーチングとティーチングのケーススタディを行ってきましたが、次は実際に初回セッションを行うときのロープレを行ってみましょう。
具体的には次のような流れで初回セッションは行われます。
- クライアントと契約する
- テーマを決める
- 数値目標を立てる
- 次回の予定を決める
それぞれ解説していきます。
クライアントと契約する
初回セッションもしくは初回セッション前には必ずクライアントと契約を行わなければなりません。
というのも、コーチングは無形のサービス提供となるので、クライアント側が「コーチングを受けていない」と主張し、あなたがサービス提供の証拠を出せなければ契約金額を払い戻す必要があるからです。
また、契約時にはクライアント側からの信用を得るために、細かいところまですぐに答えられるように問答集を作っておくといいでしょう。
テーマを決める
クライアントとの契約が明確に締結されたら、続いてはテーマを決めていきます。
テーマとは、数日から数ヶ月、場合によっては1年を掛けて取り組むコーチングの方向性を決めるものです。
たとえば、経営コーチングであれば新規事業のためのコーチングであったり、恋愛コーチングであれば本当に好きな人を見つけるコーチングであったりと抽象的(ふんわりしたもの)でありながらも、全体の方向性を示す言葉をクライアントとともに見つけていきます。
テーマ決めはふんわりした概念(考えや思い)を取り扱うため、ある程度のテクニックが必要です。
その点に関して詳しくまとめた記事があるので、気になる方は参考にしてみてください。
※この時点で先ほどお伝えした、課題解決のためのティーチングを挟む必要があれば行うようにしてください。
数値目標を立てる
テーマが決まったら数日から数ヶ月の長期間にわたって行うコーチングの目的と数値目標を決めていきましょう。
テーマを全体の方向性とするなら、中長期的な目標が「目的」、目的を達成するための手段を具体化したものが「数値目標」と捉えてください。
たとえばケーススタディで提示したダイエットコーチの場合、テーマ、目的・数値目標は次のように分かれます。
- テーマ:ダイエットをして綺麗になる
- 目的:8月までに健康的に減量する
- 数値目標:4月までに1kg減量する
このように大きな考えから小さなステップに焦点をあてていきます。
数値目標が立てられたのなら、その数値を達成するために毎日行うことを決めていきます。
この数値目標に関してはコーチなら誰でも使えるワークシートを用意しているので、以下の記事を確認してみてください。
次回の予定を決める
数値目標まで立てられたら初回のコーチングセッションはほぼ終わりです。
しかし、ここでセッション全体が終了したと気を緩めてはいけません。
次回のセッション予定を組みながら、セッション後のフォローも行います。
というのも、人は行動をすぐに変えられないので、初期の頃は徹底したチェック体制が必要だからです。
たとえば、クライアントの数値目標の進捗をチャットツールを使って確認するといいでしょう。
このように密なコミュニケーションが取れると、クライアントもコーチングで決めた目標数値を達成しやすいはずです。
コーチングはクライアントがいないとスタートしない
ここまでコーチングの具体例を詳しくお伝えしてきましたが、そもそもコーチングを実践しようと考えても最初のクライアントがいなければ、セッションはスタートしません。
それに加えて、コーチングは実績のある方に依頼が集中しがちなので、いかに早く実績を積んでいけるかがとても大切です。
ですから今回の記事でお伝えした具体例を知ったらすぐにクライアント探しをしていきましょう。
この集客方法はメルマガを通してお伝えしているので、気になる方は次の記事を見てみてください。