【診断】自分が本当にしたいことを知る 14の方法
「自分が本当にしたいことってなんだろう?」
「自分のしたいことを知る方法を順序立てて教えてほしい」
こんなお悩みを抱えている方もいらっしゃるでしょう。
学生の方であれば文理選択や進学先選び、就活生の方は自己分析のために、そして社会人の方は本当に今の職場があっているのかを知るために、多くの方が自分の本当にしたいことを探します。
ただ、何の指針もなく闇雲に探したところで、本当にしたいことは見つかりません。
ですから、まずは大きな方針を立ててから細部を確認し、したいことを見つけていきましょう。
本記事では、順序立てて自分が本当にしたいことを見つける方法を解説していきます。
目次
自分が本当にしたいことを知る方法
あなた自身がしたいことを知る方法は、大きくわけて3段階あります。
- 自分史で方向性を知る
- 診断ツールで他己評価をする
- 14個の項目で細かく自分とは何かを知る
このように自分史で生き方や方向性を知り、診断ツールで他己評価を受け、後半に紹介する14個の項目で詳細に自分とは何かを確認します。
すると、大きなところから小さなところへと流れが整い、「生きる目的」や「やりたい仕事の方向性」などいろいろなことが見つかるでしょう。
何の目的もなく闇雲に自分探しをしても迷ってしまうだけなので、必ず方向性を決めて自分とは何者なのかを知っていきましょう。
自分が本当にしたいことを知る前に自分史を作ろう
それでは自分が本当にしたいことを知る前に、あなた自身の生き方の方向性や連続性を知るために自分史を作っていきましょう。
自分史は自分年表ともいい、過去の自分を整理し、生まれてから今日までを思い出しながら作成していきます。
普段の生活では見落としがちですが、過去から現在までを振り返ってみると意外と共通点や連続性があるものです。
この自分史では、人生における共通点や連続性を見つけ出し「自分ってこうやって生きてきたんだな」と気づくことが大事なので、記憶に残っている細かいことまできちんと書き出していきましょう。
自分史の書き方
自分史を書くときには、次の点を必ず思い出して作成するようにしてください。
- 日付
- 出来事・イベント
- 思ったこと
私(田中直子)のクライアントさんに依頼して例を書いてもらったので、以下を参考にしてみてください。
このように記憶に残っている出来事を正確に思い出して、生まれたときから書いていくことが重要です。
さっそく、次から紹介する書き方をもとに、自分史のテンプレートをダウンロードして作成してみましょう。
自分史の書き方1.日付はできるだけ正確に書く
自分史の書き方の1つ目は、日付をできるだけ正確に書くことです。
これは、自分史を書いたあとにモチベーショングラフを作成し、何があなたのモチベーションをあげたのかという事例を確認するためです。
日付や時系列がわかっていないと、この作業で間違ったグラフを書いてしまう恐れがあります。
ですから、時間が掛かる前提でしっかりと時系列を調べ、イベント名まで書き入れましょう。
自分史の書き方2.思ったことの欄には関係することをすべて書く
また思ったことの欄には、そのときの感情を詳細に書くとともに、関係者や前日・後日のエピソードなども詳細に記載してください。
たとえば、「〇〇さんの教えのおかげでコンクールで優勝できた」といった記載は、あなたの人生を方向づけるキーパーソンを知るために必要かもしれません。
もちろん成功したことだけでなく、失敗もあわせて記載してください。
自分史の書き方3.モチベーショングラフを作成する
自分史テンプレートの中には、モチベーショングラフを作成するための数値を入れる箇所があります。
先ほど説明したように、ここで何歳のときにどれだけモチベーションが高くなるイベントが起こったのかを確認するため、時系列が大切になるんですね。
この数値をもとに自分史を参考にしながらグラフを作成すると、次のようになります。
こちらのグラフが出てきたら、続いてプリントアウトして「ターニングポイントの出来事」を記載していきます。
具体的には次のように記載しましょう。
今回は記事に掲載するためにPCで作成していますが、基本は手書きで詳細に書き込むことをおすすめします。
このようにグラフに落とし込み、何がターニングポイントかを自分史を見ながら確認することで、「あなたのモチベーションを左右する出来事の共通点」が発見でき、それはそのまま「どう生きていけば、自分がしたいことに近づくか」の確認となります。
自分が本当にしたいことを知る診断ツールおすすめ3選
とはいえ、ここまで説明してきた自分史はあくまで「主観」によるものです。
主観とは「あなたの目を通して見た自分自身」です。
しかし、当然他人からもあなたがどういった人間なのかを見てもらったほうがずっと正確な自分像を確認できます。
そこでおすすめなのが、ある程度の質問に答えると自動的にやりたいことを診断してくれるツールです。
- 学生向け:キャリタス進学
- 就活生向け:モチベーション診断
- 社会人向け:キャリアインデックス適職診断
このように年代別、ライフステージ別に3つのツールを紹介するので、適切なツールを利用して「他己評価」を行ってみましょう。
学生向けのやりたいことを見つける診断ツールならキャリタス進学
出典:キャリタス進学
中学校から高校、高校から大学へと進学するときや、高校2年生頃に行われる文理選択の際など、学生の中にも自分が本当にしたいことってなんだろうと悩む方は多いでしょう。
そんなときには、キャリタス進学の「やりたいこと診断」で他己評価をしてみるのがおすすめです。
学生目線からのやりたいことなので、あくまで参考程度にして自分史と比較しながら、「こんな進路もアリだな」と考える一助にしてください。
就活前にやりたいことを見つける診断ツールならモチベーション診断
出典:モチベーション診断
20歳前後から多くの学生が就職活動を行いますが、そのスタートラインは自己分析です。
自己分析にはエゴグラム診断や性格診断などさまざまな方法があります。
その中でも、「どんな仕事に就こうかな?」と考えるきっかけになるのが、モチベーション診断です。
40問の問題に答えるだけで、仕事に関するやりたいこととやりたくないことが判明します。
就職後にやりたいことを見つける診断ツールならキャリアインデックスの適職診断
出典:キャリアインデックス
新卒で就職し、その後何年かして「今の自分にこの仕事はあっていないかもしれない」と考える方もいらっしゃるでしょう。
新卒の頃には思いもよらなかった辛いことや自分に合っていないことも、仕事を通じて何個か見えてくるはずです。
その思いを言語化するためには、キャリアインデックスの適職診断をおすすめします。
この診断では仕事に求めるものやビジネスにおける強みなど、転職を考える上で必ず確認しなければならないことが正確に診断されます。
ただ、この診断をしたからといって転職活動がうまく行くといった保証はなく、入念な準備が必要です。
この点について、当サイトで詳細に解説した記事も用意しているので読んでみてください。
自分が本当にしたいことを深く知るための方法14選
自分史で自己評価、診断ツールで他己評価を行ったら、次に行うのはより詳細に人生を見つめ直すことです。
ここまでは大枠で「自分の方向性」を見つめてきましたが、以下では日々の行動を振り返りながら細部を見直してみましょう。
毎日の振り返りをする
「何がしたいのかわからない」理由の1つとして「自分をしっかり振り返っていないこと」が考えられます。
この振り返りのためにまずは日記をつけてみましょう。
私自身にも経験がありますが、私たちは普段、仕事で人から評価判断される生活を送っているため、つい「人からどう思われるか」を気にしがちです。
そして、人からの評価を気にしているうちに、だんだん自分に意識を向ける機会が少なくなってしまいます。
ですので、まずは「自分に意識を向ける」時間を取ってみることをおすすめします。
日記を書くときには「こういうことがあった」という事実だけでなく、その出来事に対して「あなたがどう感じたのか?」まで思い出して書きましょう。
「もっとこうしなければいけない」といった「~べき」は横に置き、ただ「自分がどう感じたのか?」だけを書いてみてください。
喜怒哀楽を観察する
あなたの「感情」をよく観察して、「やりたいこと」を見つけるベースを探しましょう。
やりたいことを見つけるには、あなたの「価値観」を知ることが大事です。
あなたの喜怒哀楽の「感情」は価値観と密接な関係があるため、価値観にあった行動を行うとやりたいことが見つかりやすいです。
逆に価値観や感情にあわない行動を無理やりやっているときは重い気持ちになりがちです。
とはいえ、普段「怒り」「悲しみ」などの「マイナスの感情」をなるべく感じないようにしている方も多いでしょう。
そういったマイナスの感情も、「なかったこと」にしてはいけません。
「ああ、自分は悲しいんだな」「怒っているんだな」ということをまず受け止めるようにして、感情から価値観をあわせることを学んでいきましょう。
小さい「好きなこと」を大切にする
「やりたいことを見つける」といっても、人生を賭けたというような大きな目標は必要ありません。
大きな目標はなかなか見つかるものではありませんし、それがないと生きていけないわけでもありません。
ですから、小さい「好きなこと」に目を向けることを意識してください。
- お仕事でお客様の笑顔を見るのが好き
- カフェめぐりが好き
- 小説を読むのが好き
このようなレベルで構いません。
そして、小さな「好きなこと」をやっているときの「喜びの気持ち」をじっくり味わってみることがやりたいことを見つけるのに役立ちます。
行動してみる
本当にしたいことを知るためには、行動してみるところからスタートしてみましょう。
というのも、頭の中でどんなに考えても、「やってみないとわからない」からです。
行動にうつしてみてはじめて「これは好きだな」とか「イマイチだな」とわかります。
たとえば、私(田中直子)の知人で、「国際協力の仕事に興味がある」という方がいました。
その方は試しに海外の方に日本語を教えるボランティアに参加してみたそうです。
すると、「仕事にするのはちょっと違うな」と感じましたが、楽しかったので今もボランティアでときどき参加しているそうです。
もし、その方が「国際協力に興味はあるけど、やりたいことなのかわからないから」と言って行動しなかったら今でもわからないままですよね。
「少しでも興味がある」と感じたことはどんどん行動して、あなたにあうかどうかを試してみましょう。
「得意なこと」をあげる
あなたが今まで生きてきた中で、何かしら「得意なこと」があるはずです。
たとえば、自分史を作っていて、好きでもないのに意外といい成績を残しているものはありませんか?
このように「得意なこと」は「やりたいこと」と必ずしもイコールではありません。
でも、やっていて苦にならないということは、あなたの強みを活かせているといえます。
不得意なことを無理やりやるより「やりたい」度合いは強いでしょう。
すると、最初は特別にやりたいと思った訳ではなくても、得意なことからいつの間にか本当にしたいことに切り替わっていることも多々あります。
このようなプロセスを経てもやりたいことは見つかるので、自分史を紐解きながら確認してみてください。
時間の制限がなかったらやりたいことを考える
もし、まったく時間の制限がなかったら、どんなことをやってみたいですか?
これまで「やりたいな」と思っていたけど「時間がないから」を理由にあきらめていたことはありませんか?
今の仕事などの現状は関係ありません。
「できる」「できない」は置いておいて、やってみたいことをすべて書き出してみると、本当にしたいことが見つかります。
いろいろな仕事を知ってみる
あなたが「自分が何がしたいのかわからない」と悩んでしまうのは、あなたの今までの経験の中だけで判断しているからかもしれません。
もちろん、適職診断や自己分析を通して苦手であると診断されることもあります。
ただ、自分は〇〇できないと決めつけてしまうのは可能性を狭めてしまうので、もっと視野を広げてみるとよいでしょう。
たとえば、職場の同僚に話を聞いてみたり、他業種の方に話を伺ってみたりすると世界が広がるかもしれません。
もし今の仕事を辞めたいと感じているのであれば、次の記事を参考にちょっとだけ検討してみてください。
完璧に納得しようと思わない
残念ながら100パーセント「やりたい」と思えることが見つかることはほとんどありません。
どこかに「完璧にやりたいことをやれる世界」があるわけではないのです。
多くの方は「大好きというわけではないけど、ある程度情熱を持てる」ということに頑張って取り組んでいるのです。
おすすめは「6割程度」やりたいと思えたら、まずは試しに取り組んでみることです。
すると、本気で取り組めるものかどうかがわかるでしょう。
目の前のことを一生懸命やる
まずは目の前のことに一生懸命取り組んでみることもおすすめします。
仮に、目の前の仕事が「絶対にイヤ」とか「このまま続けていたら心身の健康を害する」という状況であれば、その仕事からは逃げることを真っ先に考えてください。
ただ、そういった思いがないのであれば、あなたの「本当にしたいこと」は、何かに一生懸命取り組んだ結果わかるものなので、一度目の前の仕事に全力で取り組んでみましょう。
目の前にあることが、もしかすると「やりたいこと」かもしれません。
一生懸命やってみて、はじめて「この仕事はあっている」「あっていない」が判断できます。
やりたいことがない自分を許す
次に、やりたいことがない自分を許すのも大切です。
というのも、やりたいことがあってもなくても、あなたの存在価値はほとんど変わらないからです。
もちろん、前向きにやりたいことに向かっている方は、外野から見ていたらとても充実していて、羨ましく思うことでしょう。
とはいえ、その羨ましく思う気持ちから自分自身に「ダメ出し」していたら、ネガティブ思考に支配されて「本当にしたいことを考える時間」が少なくなります。
すると、本当はあなた自身がしたいことをして充実したいのに、余計なことに時間を取られて本末転倒です。
相手より自分といった気持ちを持ち、まずは自分ファーストでしたいことを考えていきましょう。
寿命があと5年と宣告されたら何をしますか?
本当にしたいことを知るための方法として、寿命があと5年と宣告された場合を考えてみることもおすすめです。
もちろん、いきなりそんなことにはなりませんが、「期限を決めて何かに取り組む」といったときに、「自由な選択肢」があればあなたの本当にしたいことが見えてきます。
期限を決める方法の1つとして、寿命があと5年しかないとなった場合を考えてみましょう。
すると、今本当にしたいことが頭の中に浮かんできて、真剣に取り組めるはずです。
幼少期を振り返る
なぜ幼少期を思い出すのが大事なのかというと、小さい頃は今より経験や知識が少なくて、怖いものが少ないからです。
この思い出に加えて次の質問をあなた自身に投げかけてみてください。
【質問1】小さいころ、大好きだったことは何でしたか?
ヒーローやヒロイン、キャラクター、お友達、習い事、スポーツの練習。
公園、大きな木、雨の日、運動会、ママの読んでくれる絵本。
それが何?と思われるかもしれません。
答えが出てきたら、どうしてそれが好きだったか、まで考えてみましょう。
【質問2】子ども時代のあなたはどんな子でしたか?
家族、お友達、先生からどんな子って言われていましたか?
周りの人の言う、あなたについての「〇〇な子」をどんな気持ちで受け止めていましたか?
そして、「自分は自分のことをどんな子だと思っていたか」ということまで考えてみましょう。
さらに、せっかくですから、ポジティブな面も思い出してみましょう。
- どんな場面での自分が一番好きでしたか?
- 嬉しかったことはどんなことだったでしょうか?
- お友達にありがとうって言われたのはどんなことでしたか?
- 戻れるとしたら、何をしていたときの自分に戻りたいですか?
- いつの間にか数時間が経った感覚のあった日、何をしていたのですか?
- それをしている最中に、次はいつかな、次も楽しみと思った経験は
ありますか? - 純粋に夢中になっていたことを思い出せますか?
これらをもとに子ども時代の詳細な自分史を作ってみると、より自由な発想で、あなたがしたいことの方向性が明確になるはずです。
本当の自分を認めよう
続いて今の自分に向き合ってみましょう。
というのも、自分の主観を通して自身を認められなければ、本当にしたいことが見つからないからです。
たとえば、あなたの良いところと悪いところを見つめられなければ、先ほど説明した価値観や感情にも向き合えませんよね。
自分に対するネガティブな感情も、ポジティブな感情もすべて引っくるめて向き合うことで、自分自身を受け入れます。
その上ではじめて、本当にしたいことが見えてくるでしょう。
心のやりたいことブロックを外そう
やりたいことをするというと、急にハードルをあげてしまう方も多いでしょう。
でも、日常の些細な時間の中でも、気軽に見つけられることを知ることが大事です。
もちろん、実際にやりたいことが、人生の大きな決断を伴うこともあるでしょう。
でもすべてを100かゼロかで片づけてしまう必要はありません。
- カフェでお茶したい
- 読書したい
- マンガを読みたい
どうしてもやりたいことのイメージができないのであれば、こういった簡単なしたいことからスタートして、徐々に慣れていくことが大切です。
その結果、心のブロックやブレーキが外れ、本当にしたいことに取り組めるようになります。
自分が本当にしたいことを知るには大から小へ突き詰める
自分が本当にしたいことを知るための方法をもう一度まとめておくと次のとおりです。
- 自分史で生き方の方向性や連続性を知る
- ツールを使って他己評価を行い、自分を俯瞰して見る
- 14個の方法を使ってより詳細に自分を知る
こうすると、大枠から細部までを一気通貫で確認でき、「どう生きたら自分は楽なんだろう」ということがわかります。
私自身も、30代半ばまで「何がしたいのかわからない」と悩んでいました。
やりたいことを見つけて行動している人と自分を比べ、「だから自分はダメなんだ」と責めてしまうこともありました。
ですから、悩む気持ちはとてもよくわかります。
ただなんとなく過ごしているのが嫌で、「自分が本当にしたいことを見つけよう」と考えた一歩がとても大切です。
その結果、今の仕事や環境を抜け出した方がいいと考えた方は次に紹介する記事を読んでみてください。