ペルソナの作り方!マーケティングで即実践できる方法を解説

 

ブログやメールマガジン、SNSを活用して自分のビジネスをスタートさせたものの、こんな悩みはありませんか?

  • ブログはよく読まれているが申し込みがない・・・
  • セミナーの集客がうまくいかず、売上につながらない・・・

そんな方は一度「ペルソナ設定」ができているかを見直しましょう。

ペルソナ設定は宣伝、広告、採用などあらゆる集客するうえで押さえておきたい成功のポイントです。

この記事では効果的なペルソナの作り方を紹介します。

ペルソナとは?ずばり「理想のお客様像」のこと

ペルソナとはマーケティングの領域ではとても重要な概念です。
集客の成功、売上の拡大も、最初のペルソナの作り方が大きく影響するといわれています。

ペルソナとは、ずばり「理想のお客様像」のことです。

ビジネスにおいて「誰が自分たちのお客様」かを明確にするために作成します。
よく勘違いされますが、例えば「20代後半、女性、独身」という設定はあくまでターゲット層の設定。

とても大きなくくりです。
ペルソナとは「層」ではなく、自分たちの商品を購入してくださる「理想のお客様像」です。

ペルソナは顧客データなどの事実をもとに作るのですが、「山下優子さん」「鈴木良一さん」と、いかにも実在するような名前もつけます。

年齢、職業、年収、住まい、家族構成、趣味、交友関係、価値観、悩み、目標などの詳細なプロフィールまで作りこんだ架空のキャラクターが「ペルソナ」なのです。

そこまで細かく設定して作る必要があるの?と思ったでしょうか。

なぜ、ペルソナを作るのか?
ペルソナを作る理由は「お客様になって欲しい方のみにピンポイントで訴求するため」です。

たとえば「20~30代で〇〇に興味のある女性」という広い対象に向けてブログを書いたり、SNSで発信するとさまざまな人が集まります。

その中であなたの商品に興味を持つ人は1/1,000くらいかもしれません。

同年代の女性でも生き方や趣味は多様、目的も悩みもそれぞれです。
あいまいな層を集客できてもピンポイントで自分たちの商品を購入してもらうことには、つながらないのです。

商品を買って頂くには、自分の見込み客の悩みや目標、ライフスタイル、価値観、出して頂けそうな金額予算を想定してアプローチしなければなりません。

また、不思議なことに人はついつい「自分はこうだから」という思いで作ってしまいがちになり、これは誰もが陥りやすいので気を付けましょう。

そうなるとお客様になってくれる人ではなく「自分の価値観に近い人」が集まってしまい、売上に結び付きにくくなります。

ペルソナを作ることで、自分のお客様になってくれるのはどのような人物なのかがリアリティをもってイメージできます。

例えば、「こんな企業に勤務する独身女性が多い」「年収300~400万円くらいの人が多い」「こんなことに悩んでいて解決したい」「こんな価値観を持っている」「このSNSをよく見る」「こんなキーワードで検索する」とお客様のプロフィールや行動・思考のパターンがわかってくるのでマーケティング施策でどのようなメッセージを発するか見えてきます。

セミナー、ブログ、メールマガジンのテーマや文章、SEOのキーワードも「お客様に刺さる言葉」を選べるようになります。

結果、理想のお客様がたくさん集まりやすくなり、登録や売上に結び付いていくでしょう。

効果的なペルソナの作り方【5ステップで解説】

ペルソナ作成にはいくつか手法がありますが、ここでは簡単にできて成果につながりやすい効果的なペルソナの作り方を解説します。

ステップ1.  情報収集(実在する顧客などのデータから作る)

まずは、自分の理想のお客様についての情報を収集します。

理想のお客様はどこにいると思いますか? 
それは今のお客様です。

「80:20の法則」といってどのビジネスでも1~2割のお客様の売上が全体の8割を占めているものです。

この上位20%のお客様に「顧客インタビュー」や「アンケート調査」をして共通の特徴・傾向をつかむことが最初の一歩です。

【質問例】

  • 基本プロフィール(年齢、 家族構成、学歴、居住エリア、年収等) 
  • 1日の過ごし方
  • 会社や組織・業界、役職・役割、会社・組織の規模
  • 達成すべき目標や解決すべき課題・チャレンジ
  • 抱えている悩みや課題
  • 購買時に優先する項目
  • 好む連絡方法(電話、メール、面会など)や支払い方法など
  • 製品・サービスを購入検討するにあたっての行動パターン(インターネット、展示会、セミナーなど)
  • 新しい情報の入手の方法、好きなメディアやSNS、ブログ、webサイトなど
  • どこで自分の商品を知ったのか?
  • 商品を購入もしくは愛用している理由
  • 好きなところは?
  • 商品について、もっと改善して欲しいところは?

すでに顧客データを管理している場合は、上位20%のお客様の基本プロフィールや価値観などを見ていきます。

ここで重要なのは、その行動をした理由や動機に着目することです。

ステップ2.  共通項目の抽出 

次に、集めたデータから共通する項目に従って分類します。

以下のような項目で分類しましょう。

  • 年代・性別・家族構成・年収レンジ
  • 職業・役職レベル
  • 1日の過ごし方
  • 新しい情報の入手の方法、好きなメディアやSNS、ブログ、webサイトなど
  • 達成すべき目標や解決すべき課題・チャレンジ
  • 抱えている悩みや課題
  • 商品を購入もしくは愛用している理由

特に「達成すべき目標や解決すべき課題・チャレンジ」や「抱えている悩みや課題」「商品を購入もしくは愛用している理由」は大事なポイントになります。

「購入した」という意志決定に至るまでの動機や理由に着目するとリアル感が増し、セールスする際の大きなヒントになるでしょう。

 ステップ3.  人物特徴の設定 

さらに、共通項目を軸に1人のペルソナのキャラクターを作っていきます。

例えば、「30代後半の女性、都心在住者、SNSはTwitterがメイン」という共通項目が多いというデータが上がる場合、共通項目に当てはまる実際のお客様にインタビューやアンケ―トを行います。
お客様の生の声を取り入れることで、さらにリアリティある人物像を作ります。

小説やドラマのキャラクター作りをイメージするとよいかもしれません。

ペルソナの特徴:

  • 氏名:山下優子さん
  • 年齢:37歳
  • 居住地:千葉県船橋市
  • 家族構成:独身、両親と3人暮らし
  • 職業:都内の中堅企業の総務人事部に勤務(役職無し)
  • 年収:400万円
  • 性格
    向上心が高い、新しいもの好き、勉強家、面倒見がよい。
    ボランティア意識が高い。
  • 趣味:旅行(国内・海外)、食べ歩き、カメラ
  • よく使うSNSやメディア:Twitter、Facebook、Instagram
  • 抱えている悩みや課題:
    器用になんでもこなすが、これといった得意分野がないのが悩み。現状にとくに不満もないため、なかなか新しい一歩が踏み出せない。  
  • 達成すべき目標・解決すべき課題やチャレンジ:自分なりに何か新しいことを始めて社会に貢献したい。  

なお、商品・サービスによってはペルソナA、B、Cと複数のキャラクターを作成することもあります。

ステップ4.  人物のストーリー作成 (無料ダウンロードシート付)

ペルソナは頭の中だけで考えてもイメージしにくいので、可視化することがポイントです。

では、実際にペルソナシートに各要素を書き出してみよう  

ペルソナシートにこれまでの共通項目や特徴を書き出して、ペルソナの人生のストーリーをまとめてみましょう。
顔写真(フリー素材でOK)も貼付しましょう。
よりリアル感を出しましょう。

ペルソナシートの例:山下優子さん(ペルソナ).pptx

このようにペルソナシートを可視化すると、実際のお客様のように感じることができます。
どのように毎日過ごし、これからどのような人生を目指しているか、どんな課題や悩みを持っており、解決したいと思っているのかがイメージできます。

こちらのシート(無料)を使って、実際にペルソナ像を作ってみましょう。

ステップ5.  運用と見直し・修正 

ペルソナ像が出来上がったら、HP、ブログ、メールマガジンなどに、設定したペルソナが知りたいと思っていそうな内容のコンテンツを盛り込んでいきましょう。

といっても新しい記事をいきなり増やすのは大変なので、まず既存記事のリライトからスタートしても良いでしょう。

ペルソナが抱えている悩み・課題から検索しそうなキーワードを盛り込んでいきます。

さらに、ペルソナがよく活用しているSNSのアカウントを作って発信したり、ペルソナの行動パターンを想定して新たなペルソナと出会える接点を増やしていきます。

運用しながら効果を検証していきます。

もちろん問合せが増えるまでには一定の期間がかかりますが、効果が出ている傾向は以下の項目をチェックする良いでしょう。

Webサイト、ブログの場合

  • 直帰率が低くなり、改善された
  • 平均ページビュー数がアップした
  • 「事例ページ」を見る人が増えた
  • 「よくある質問コーナー」を見る人が増えた

Googleアナリティクスで上記の傾向が出ていればマーケティングは順調と判断してよいでしょう。
特にサイト訪門者は「欲しい情報がない」と判断したら、すぐ去ってしまうので「平均ページ滞在時間」「直帰率」の変化には注意しましょう。

セミナー・ウェビナーの場合

  • 来場者の属性(ペルソナに近い人物が増えたかどうか)
  • セミナー後のアンケートのレスポンス率がアップ
  • 問い合わせの増加

SNS、メールマガジンの場合

  • フォロワー数、読者数の増加
  • 引用数(リツィートなど)

なお、一回ペルソナを作成したら終わりではなく、ペルソナ設定後のデータを踏まえてペルソナの設定を定期的に見直すことが大事です。

ペルソナの作り方で参考になる本をご紹介

ペルソナの作り方についてはこちらの2冊の本もおすすめです。
図で詳しく紹介されているので参考にしてみてください。

『はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ(MarkeZine BOOKS) 「顧客視点」で考えるビジネスの課題と可能性』 加藤 希尊 (著) 

概要:
ペルソナの作り方、磨き方、ペルソナがどのように行動して商品に出会って興味をもち購入までたどり着くのか(カスタマージャーニー)について書かれている書籍です。
付録に「ペルソナシート(B2C/B2B)」のダウンロードつき。

『Web集客が驚くほど加速するベネフィットマーケティング「ベネマ集客術」 ベネマ式集客術 (OnDeck Books(Next Publishing)) Kindle版』 Tiger(松本 大河) (著)  

概要:
第4章でペルソナの作り方が詳しく紹介されています。
ユーザー心理の考え方、ペルソナ設定を活かしながらWebページ設計(ワイヤーフレーム)を決めていく手法などは特にブログ運営者には参考になるでしょう。
Web以外の集客にも役立つ内容です。

ペルソナ設定で一番大事なことは?    

ペルソナは、お客様の視点にたってマーケティングを実施するために作成します。

一番大事なことはペルソナの心情や思考、さらに、意思決定する「動機」と行動に移した「理由」を理解することです。

ペルソナを「自分」に置き換えてみましょう。

特に、昨年から始まったコロナによる影響から昨今の経済・社会情勢の変化、人々の価値観や日常のあり方、ライフスタイルが大きく変わりつつあります。

  • 今、何に困っていて、どんな痛みを抱えていて解決したいと思っているのか?
  • これから先、人生のゴールや目標は何か?成し得たいことは何か?
  • 人生で本当に望んでいることは何か?
  • 成功に対して、社会に対して自分は何が貢献できるか?

特に「価値観」や「悩み」について、より着目していきましょう。

まとめ: ペルソナの作り方を理解しましょう!

ビジネスの基本はお客様を増やし続けることです。

理想のお客様像を曖昧にしたままビジネスをスタートしてしまうと、どんなに努力しても「理想のお客様」と出会えないでしょう。

「理想のお客様像」を作り設定することから始め、ピンポイントで理想のお客様から「あなたの商品やサービスが欲しい、買いたい、必要だ」と思ってもらえるよう「あなたのペルソナ像」の運用と修正を繰り返していきましょう。 

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「初心者でも簡単に理解できる!ずばり、マーケティングとは?解説まとめ」

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