「仕事ができない人」が「できる人」になれる、本当のポイントをお話します

 

あの人は仕事ができるから、本当に助かるなあ・・・
この人は仕事ができないから、いつも困っちゃうなあ・・・

色々な人と仕事していると、少なからず思うことはあるでしょう。
あるいは、同僚と自分と比較して凹んでしまうなんてことも…。

学生時代のアルバイトから数えて25年以上組織の中で
働いた経験を持つ心理学のプロが、
自身の経験も踏まえて『仕事ができない人』とはどんなことか、
お話していきますね。

仕事ができるってどんなこと?

 

あなたは、『仕事ができる人』ってどんなイメージを持っていますか?

人前で自分の意見を堂々と話せる人?
どんな難問でも解決する、“相棒”の右京さんみたいな人?
ビジネス用語を颯爽と使いこなす人?
性能の高い商品やサービスを作り出す人?

まずは、どれが正解というのはないし、どれも間違いじゃない、
ってことをお伝えしますね。

なぜなら、
人が何かに対して抱くイメージは
人によって違って当たり前だからです。

例えば。
仕事ができると思っている上司や同僚のこと、
別の人がけちょんけちょんにけなしたり、
悪口言っていたりすることってありませんか?

また、その悪口に感化されてしまうとか。
昨日まで尊敬していたのに。

人間は経験によってイメージを作り出し、
物事を評価したり判断したりしています。

経験とは、自分が直接体験したことは勿論、誰かが話していたことや、
テレビやネットで得た情報を見聞きしたことも含みます。
その経験が脳に記憶されている過程でイメージが作られているのです。

経験は人によって違いますよね?
当然ながらイメージも変わってくるし、
自分の中からアウトプットされた言葉や行動、表情なんかも違って
当然なのです。

つまり、仕事ができる人のイメージは
その人の受け取り方に寄って違うということです。

この話を読んでくださっているキッカケとして
仕事ができるって思われたい、あるいは、自分の仕事ぶりに自信がない、
ってことが多いかもしれません。

もし、あなたがそうなら、自分が持つイメージに固執して、
思い込みで『自分は仕事ができない人』って烙印を押さないでくださいね。

仕事ができないって思われる10のポイント

 

人によってとらえ方は違うとお話しましたが、
実際、職場では個人の感情や考えで自由気ままに動くことは
出来ませんよね。

組織の中でどう言動したらいいか、ある程度の基準が出てきます。
その基準によって『仕事ができる』『仕事ができない』の分かれ道に
なっているでしょう。

仕事ができてマイナスになることはないけど、
仕事ができないとマイナスになりやすい。

誰だって欠点はあるけど
人間って、いいところよりも
よくないところのほうが目につきやすいものです。

ここでは、『仕事ができない人』って思われやすい
10のポイントをお話していきます。

誰だって「仕事できない」なんて思われたくない!

私は仕事ができないって思っている人も、そうではない人も、
普段の自分の言動を振り返りながら読み進めていただくと
自分の改善点が見えてくるでしょう。

ムカついた上司に攻撃!(感情コントロールの出来ない人)

人と仕事で関わっていくと
アタマに来たり、落ち込んだり、悲しくなったり、感情的になってしまう
こともあるでしょう。人間なら当然のことです。

だからといってその都度、相手を攻撃したり、
トイレに駆け込んで泣きじゃくったり、感情的に言動すると
どうでしょう。

昔、新しく配属された派遣社員の方に仕事を説明していた時。

なにを説明しても途中で、『できません!』『わかりません!』と
叫んでどこかへ行ってしまう人がいました。
その都度、精神的なフォローの時間も必要になり、
仕事が進まなくて本当に困りました。

職場では客観性や冷静さを持ち、常に感情をコントロールできることは
基本的なことでもあり、ものすごく重要ですよね。

ただし、誤解しないでください。
全く感情を出すな、ということではありません。
誰かがいい成果を出して一緒に喜ぶ、
落ち込んでいる人に寄り添ってサポートする、など、素直な感情を
出すことで、相手と信頼関係を築けることは少なくないからです。

感情のコントロールは
感情を押し殺すことではなく、適切に調整できることなのです。

ほかの部署は敵だ!(全体最適で仕事ができない人)

会社員時代、部署間のもめごとに何度も遭遇しました。

仕事の進め方、問題の解決の仕方などで話が折り合わない。
その時よく耳にした言葉が、

『そっちの都合だから知ったこっちゃない』
『こっちに責任はない』

多くの会社には、お客様や消費者のために貢献する目的があります。
しかし、社長が一人で仕事を処理することは出来ないので
役割分担が必要になります。
その役割分担をしているのが部署であり、
さらに一人一人に割り当てられてきます。

つまり、本来、どの部署も最終的な目的は同じはずなのです。
敵も味方もありません。

自分の利害を優先に考えるあまり、
仕事を押し付け合ったり、責任をなすりつけ合ったりしていませんか?
それは会社の中で自分の仕事がどういう役割を担うか、
全体最適の視点ではありません。

自分たちの立場ありきの視野の狭い部分最適な視点を優先しているのです。

部署、あるいは個人の間で仕事をやり取りする時、
本来の目的を共有し、互いの立場を尊重しながら
調整していく意識が大切になってきます。

私はどうせダメなやつ(失敗に執着する人)

いつまでも失敗したことにくよくよしている人、
あるいは、失敗した自分はダメなやつだって決めつけてる人、いませんか?

失敗は誰でもあることです。
エジソンが電球を発明するのに1万回失敗したという話は有名ですよね。
その時彼はこうも言いました。

『1万通りのダメな方法を見つけただけだ』

つまり、失敗を失敗としてとらえるのではなく
失敗によって経験したことをリソースに変えているのです。

なぜなら、失敗で止まらず、その先の成功を目指し続けたからです。

失敗を後悔で終わらせていては、いつまで経ってもネガティブなループ
から抜け出すことができません。
それに、ずっとそこにとどまっている時間ももったいない!

うまくいかなかったことを次に活かして行動する。
それが大切だと思いませんか?

報・連・相が意味不明(言いたいことを伝えられない人)

例えば、お客様に金額の間違った見積書を提出してしまったとしましょう。
そのことを慌てて上司に話します。

『あの・・・こないだA社に提出した見積書なんですが、作っている時に
他の案件で忙しかったし風邪を引いていて体調も悪くて、
それでもなんとか先方にお送りしたんですが、
先方から金額がおかしいって連絡が入りまして。
慌てて確認したら0が一つ多かったんです。それで・・・(延々と続く)』

もし、あなたが上司の立場として
最後の言葉まで辛抱強く聞いていられますか?
話を聞いている途中で、一体何が言いたいんだ?って思いませんか?

実はこういう話し方、結構見かけます!
起きたことをすべて話したい、わかってほしい、その気持ちはわかります。

でも、細かい説明をダラダラ話していては
相手に要点が上手く伝わりません。
相手にわかってもらうためには
話す順番と、まとめ方が重要です。

  • 報告なのか、連絡なのか、相談なのか話す
    (ここで、相手は聞く準備ができる)
  • 次に、お題目を話す
    (例の場合だと、『提出した見積書が間違っていた』)
  • その次に、要点を話す(感想や感情は必要ない)
  • 最後に、行動の提案や相談

ダラダラ話しちゃう傾向があるな、と思ったら
慣れないうちはメモにまとめるとよいでしょう。
メモがあると、安心できて焦りにくくなりますしね。

そんなの無理ですよ~(できない理由を探す人)

上司からなにか仕事を指示された瞬間、
ちょっと難しいなあ、自信ないなあって思うことはあるでしょう。

その時、
『~だから、できない』って、即答していませんか?

つまり、
出来ないことを前提に考え、できない理由を探すことから始まる人です。

上司から指示されたということは、その仕事が必要な目的がありますよね?
できないことを前提に考えてしまっては、何も先に進まないし、
自分の評価が上がらないどころか、文句ばかりで役に立たない奴って
レッテルを貼られかねません。

  • その仕事の目的は何なのか
  • できる方法は何か
  • 難しいなら、代替え案はないか

やること、できることを前提に目的から逆算して考えていきましょう。
仮に充分に成果が上がらなくても、
チャレンジしたプロセスや姿勢は評価されやすいもの。

仕事がたまるから休めない(残業や休日出勤の多い人)

若い頃、私は有給休暇をあまり使ったことがありませんでした。
仕事が忙しく、残業も多かったです。

周りの同僚たちが早く帰ったり休んだりしているのを横目に、
『余裕のある人はいいよなあ』
なんて、ひがんでいました。

でも、それは休めないのではなく休もうとしていなかったのです。
有休をとったり早く帰ったりしてしまうと、
その後仕事が煩雑になるのが怖かったし。

仕事って生活の中でとても重要な割合を占めるけど
仕事ができる・できない以前に、
健康でなくては、そもそも頑張れません。

肉体だけでなく、頭や心だって疲れます。
心身両方の健康があってこそ、仕事ができます。

万が一あなたが入院でもしたら、それこそ休みたくないのに
休んでいる状態になります。私は頑張りすぎて20代で脳出血になり
有休を1ヶ月分使ったことがあるんです。
仕事どころか何もできず、本当にもったいなかった!

普段からどうせならお休みは、家族サービスや趣味など
自分の心が豊かになることに時間を費やしてみませんか?

(ただし、休みを取りたいのに社風や状況的に休めないのは
また別の問題です・・・)

私がやらないと迷惑がかかる(仕事を抱えてしまう人)

先ほどの『休めない』にもつながる話ですが、
そもそも休めないことの原因の一つに
仕事を抱える傾向が高いことがあります。

仕事は周りと調整し、連携しながら目的を果たしていくものです。
抱えがちな理由としては、
その仕事を抱えることによって自分の立場を保持したい、
プライドの問題もあるかもしれません。

私自身、そういう時期がありました。
でも、仕事は自分のプライドを保つためのものではないですよね。
それに、仕事を抱えることで、もっといいやり方に気づけなかったり
抱えることで気持ちも忙しなくなってミスを引き起こしたり。

人にお願いするのが申し訳ない、って人も仕事を抱えやすいですが
仕事を抱えてかえって迷惑をかけてしまっては、本末転倒です。

持ちつ持たれつで仕事をしていくとコミュニケーションが図れて、
仕事がやりやすくなりますよね。

前からそのやり方だから(問題意識を持てない人)

仕事をしていてよく聞くセリフに
『前からそのやり方だから』というのがあります。

前任者や先輩などから引き受けた仕事のやり方を
ずっと大切に守り続けている。

そして、効率が悪いと感じても、
『言われたやり方=ルールだから、変えてはいけない』
って思い込んでい
のです。

でも、もしかしたらもっといいやり方があるかもしれませんよね?
そのやり方がちょっと面倒くさかったり、ミスが起こりやすかったり
するなら、変えてみましょう。

最初は周囲の抵抗勢力があるかもしれないけど、
ビフォー・アフターがわかるように提案してみると、次第に、
周りも納得していきます。

変え方がわからなかったら、詳しそうな人に相談してみてもいいでしょう。
余談ですが、私はエクセルが得意だったので
関数やフォームを直すサポートで喜ばれていました。

当たり前にこなしていることでも
よく見ると改善できることはあったりするもの。

改善意識・問題意識をもって、自分の仕事を見直してみましょう。

誰かがやってくれるはず(他人任せにする人)

仕事を一人で抱えるのも問題ですが、
本来、自分でやらなければならないことを
人にやらせてしまうのも問題です。


最初からやらないのは言語道断ですが、ミスに気づいて見て見ぬふり
面倒くさくなったから、うまいこと言って他人に押しつける。
それを被った人、その人が他にやらなければならないことが
できなくなってしまいます。

自分は楽かもしれないけど
それと引き換えに信用をなくしていくのも嫌ですよね。

自分だけで解決できそうもないことなら
素直になって周りに相談しましょう。

ちょっと遅れてもいいよね?(締め切りに間に合わない人)

会社員時代、営業事務の運営管理をしていたのですが
営業マンたちに提出物をお願いすると、大概間に合わない人がいました。
それが、毎回同じ人なんですよね!

ちょっと遅れても大丈夫だよね、きっと受け付けてくれるよね、
そんな考えがあるからです。

でも、ちょっと考えてみてください。
間に合わなかった人を快く受け入れ続けていたら
ちゃんと守っている人の立場は?

そもそも、なぜ締め切りがあるのでしょうか。
守る人は、それがわかっているのです。

そして、勘違いしないでほしいのは
締め切りを守ればいいってもんじゃありません。
提出した内容が、正確な状態であることが大切です。

1時間後に締め切りの作業があるとしましょう。

Aさんは、30分で提出
⇒ミスが数件⇒やり直しで最終的に5分締め切りに遅れた

Bさんは、55分で提出⇒ノーミス

どちらが信用できますか?

仕事ができないって思われないための10のポイント

仕事ができない、という状態が、いかに効率を悪くさせたり
周りに迷惑をかけたり、信用をなくしたりすることが
わかっていただけたでしょうか。

結局、どうしたらいいかをまとめてみます。

⓵感情は場面に合わせて適切にコントロールする
⓶全体最適の意識で仕事を捉える
⓷失敗を経験として生かす
⓸相手に伝わる話し方をする
⓹できる方法から探す意識を持つ
⓺体も心も健康を管理する
⓻仕事を一人で抱えない
⓼問題意識、改善意識を持つ
⓽最後まで責任感と誠意を持つ
➉締め切りまでに正確な状態で完了する

まとめ

いかがでしたか?

もしかしたら、よくメディアで取り上げられる
「仕事ができる・できない」のイメージとは違う
お話もあったかもしれません。

毎日外回りをする営業マン、
数字と格闘する経理担当者、
スーパーでレジを担当する人、
現場であくせく作業をする人、

職業、役職、性別、学歴など関係なく、目立つか地味か、
変化があるか単調か、そんなことも関係ない。

どんな仕事にも言えるという観点でお話しました。
つまり、仕事ができない要素があると
同僚やお客様に迷惑をかけるのです。

自分を客観的に見つめながら、仕事や周囲の人に誠実に向き合える。
その上で成果を出せる人を
仕事ができる人っていうのではないでしょうか?
(もちろん清潔感があるとか、見た目の印象も大事ですよ!)

 

仕事が遅い人は、「仕事ができない」と思われてしまいます。
もしあなたが仕事が遅いのであれば、こちら↓を読んで対策しましょうね。